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2020年6月15日 (月)

アップとルーズで伝える 4年生国語科学習

4年生が国語科で学習している説明文です。

 アップのよさは何か?

 ルーズのよさは何か?

 それぞれの特長を活かして組み合わせながら

 情報を受け取る側にどう伝えていくのか

 解明していく文章です。  御一読下さい。

「アップとルーズで伝える」
        中谷 日出


 テレビでサッカーの試合を放送しています。今はハーフタイム。もうすぐ後半が始まろうとするところで、画面には会場全体がうつし出されています。両チームの選手たちは、コート全体に広がって、体を動かしています。観客席は、ほぼまんいんといっていいでしょう。おうえんするチームの、チームカラーの洋服などを身に着けた人たちでうまっています。会場全体が、静かに、こうふんをおさえて、開始を待ち受けている感じが伝わります。
 

 いよいよ後半が始まります。画面は、コートの中央に立つ選手をうつし出しました。ホイッスルと同時にボールをける選手です。顔を上げて、ボールをける方向を見ているようです。

 初めの画面のように、広いはんいをうつすとり方を「ルーズ」といいうます。次の画面のように、ある部分を大きくうつすとり方を「アップ」といいます。何かを伝えるときには、このアップとルーズを選んだり、組み合わせたりすることが大切です。アップとルーズでは、どんなちがいがあるのでしょう。

 アップでとったゴール直後のシーンを見てみましょう。ゴールを決めた選手が両手を広げて走っています。ひたいにあせを光らせ、口を大きく開けて、全身でよろこびを表しながら走る選手の様子がよく伝わります。アップでとると、細かい部分の様子がよく分かります。しかしこのとき、ゴールを決められたチームの選手は、どんな様子でいるのでしょう。それぞれのおうえん席の様子はどうなのでしょう。走っている選手いがいの、うつされていない多くの部分のことは、アップでは分かりません。

 試合終了直前のシーンを見てみましょう。勝ったチームのおうえん席です。あちことでふられる旗、たれまく、立ち上がっている観客と、それに向かって手をあげる選手たち。選手とおうえんした人たちとが一体となって、しょうりをよろこび合っています。ルーズでとると、広いはんいの様子がよく分かります。でも、各選手の顔つきや視線、それから感じられる気持ちまでは、なかなか分かりません。

 このように、アップとには、それぞれ伝えられることと伝えられないことがあります。それで、テレビでは、ふつう、何台ものカメラを用意していろいろなうつし方をし、目的におうじてアップとルーズを切りかえながら放送をしています。

 写真にも、アップでとったものとルーズでとったものがあります。新聞を見ると、伝えたい内容に合わせて、どちらかの写真が使われていることが分かります。紙面の広さによっては、それらを組み合わせることもあります。取材のときには、いろいろな角度やきょりから、多くの写真をとっています。そして、その中から目的にいちばん合うものを選んで使うようにしています。

 同じ場面でも、アップとルーズのどちらで伝えるかによって内容が変わってしまう場合があります。だからこそ、送り手は伝えたいことに合わせて、アップとルーズを選んだり、組み合わせたりする必要があるのです。みなさんも、クラスの友達や学校のみんなに何かを伝えたいと思うことがあるでしょう。そのときには、ある部分を細かく伝える「アップ」と広いはんいの様子を伝える「ルーズ」があることを思い出しましょう。そうすることで、あなたの伝えたいことをより分かりやすく、受け手にとどけることができるはずです。

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